益川敏英の記事一覧

スウェーデン王立科学アカデミーが、南部陽一郎氏(米シカゴ大学名誉教授)と小林誠氏(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)、益川敏英氏(京都大学名誉教授)の三氏に、2008年のノーベル物理学賞を授与するとのことで・・・

宇宙誕生の謎や物質の根源に迫る成果をあげた業績が評価されたんだそうですが、新聞を読んでみても「対称性の破れ」がどうとか「クォーク」がなんだとか・・・私の頭ではさっぱり理解することが出来ませんでした(ーー;)

何にせよ日本人のノーベル賞受賞は2002年以来6年ぶりで、日本研究者の共同受賞は初めてだそうですから、我々日本人にとっては喜ばしいことですね。

私には全く縁のないノーベル賞というのは、ダイナマイトを発明したスウェーデンの実業家であるアルフレッド・ノーベルの遺言に基づき1901年に創設され、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞(経済学賞)の6部門からなり、1年に1度各部門で最大3人まで受賞できるそうです。

今までにノーベル賞を受賞した日本人は・・・

1949年に湯川秀樹氏が、陽子と中性子との間に作用する核力を媒介するものとして、未知の素粒子「中間子」の存在を予言。素粒子物理の基礎を築き「物理学賞」を受賞。

1965年に朝永振一郎氏が、素粒子の電磁気的性質を扱う量子電磁力学の難問を解決する「くりこみ理論」で、量子電磁力学を発展させ「物理学賞」を受賞。

1968年に川端康成氏が、「伊豆の踊り子」、「雪国」、「千羽鶴」などの作品で独自の美の世界を構築。日本の心の神髄を表現して「文学賞」を受賞。

1973年に江崎玲於奈氏が、半導体・超電導体トンネル効果について研究し、かける電圧が低くなるにつれて電流が増す特性をもつ半導体「エサキ・ダイオード」を発明して「物理学賞」を受賞。

1974年に佐藤栄作氏が、日本の首相として国を代表して核兵器保有に終始反対し、太平洋地域の平和の安定に貢献して「平和賞」を受賞。

1981年に福井謙一氏が、原子の持つ特定の電子に注目して計算することで、化学反応の様子を予言できる「フロンティア電子軌道理論」を開拓。化学反応過程に関する理論の発展に貢献して「化学賞」を受賞。

1987年に利根川進氏が、生体を病原体から守る多様な免疫抗体が作られる過程を遺伝子レベルで解明した、「多様な抗体遺伝子が体内で再構成される理論」を実証。遺伝学・免疫学に貢献して「医学・生理学賞」を受賞。

1994年に大江健三郎氏が、政治状況を反映した作品を発表。生命と寓話が凝縮した世界を創造し現代人の苦悩を描いて「文学賞」を受賞。

2000年に白川英樹氏が、電気を伝えるプラスチックの一種、ポリアセチレン膜の合成に成功。分子エレクトロニクスの開発に先鞭を開いて「化学賞」を受賞。

2001年に野依良治氏が、キラル触媒による不斉(ふせい)水素化反応の研究により、構造がそっくりな有機物を分子触媒を用いて作り分ける「不斉合成」を開発。有機化合物の合成法発展に寄与して「化学賞」を受賞。

2002年に小柴昌俊氏が、「宇宙物理学、特に宇宙からのニュートリノの検出への先駆的な貢献」。星が滅ぶ際の超新星爆発で生まれる謎の素粒子、ニュートリノを検出することに成功。ニュートリノに質量があることを示し、素粒子理論に大きな影響を与えて「物理学賞」を受賞。田中耕一氏が、「生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発」。生物の体をつくるタンパク質分子がどんな形をしているかを解析する技術を開発。新薬の開発やがんの早期診断に道を開いて「化学賞」を受賞。

と、それぞれの部門で12人が受賞しており、経済学賞のみ受賞者がまだ出ていないそうですね。

南部陽一郎氏、小林誠氏、益川敏英氏の授賞式は、ノーベルの命日にあたる12月10日にストックホルムで開かれ、1000万クローナ(約1億4000万円)の賞金と賞状、メダルが三氏に贈られます。

賞状とメダルの授与も非常に名誉あることですが、賞金の1000万クローナ(約1億4000万円)は凄く魅力的で羨ましいですね。

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社長日記